ホワイトビルディング
2014/9/5
プノンペンの歴史的建造物、通称『ホワイトビルディング』の取り壊しの危機が囁かれているが、9人の民間組織メンバーが「取り壊す前に、安全性について独立機関の精査が必要」と申し述べた。
これは、プノンペン市長がこの建物はもう取り壊すべきだ、と発言したという地元メディアの報道を受けてのことである。市長からのコメントは出ていないが、市の報道官は建物の危険性について言及している。
「建物は老朽化しており、いつかは崩壊するだろう。住人たちには、そこに住むことの危険性を伝えてある。だが、今すぐ住人たちを立ち退かせて、建物を取り壊すという計画はない」と報道官は述べた。
また報道官は、住民たちにはその建物が安全ではないので、移転するように奨励していると話しており、『ホワイトビルディング』の住人たちにはオーナーもいれば賃貸の住人もいるが、市内の別の地区にあるアパートに引越す選択肢を提供していると語る。
老朽化が進むこの建物は、1960年代に有名な建築家ヴァン・モリヴァンが監督したプロジェクトの1つだ。この建物は1人の所有者のものではなく、部屋ごとに個人や会社が所有している。
住人たちは取り壊しの噂に不安を覚えながらも、納得しなければ立ち退かない構えを見せている。ある住人は、「私たち住人同士の間では、この場所はもう30年も幸福と安全をくれたのだから、他所へ移る意思は無いことで意見が一致している」と述べている。
また別の女性は、「もし出て行けというのなら、市は少なくとも1万ドルの立退き料を払って欲しい。払うまでは、契約にサインなどしない」と語った。